結論
週単位で見れば、鉱山株はたしかに金の動きを増幅する(GDX の52週ベータは今1.80倍で、過去20年のほとんどで1倍を上回った)。しかし1年単位では話が違う。金が5%以上上がった13年のうち、GDX が金を上回ったのは5年だけで、GDX÷金価格は2006年の起点より今も62%低い。コスト高・増資による希薄化・鉱業税の引き上げが、長い目で見るとレバレッジの多くを食ってきた。鉱山株が報われるのは、利ざやがコストより速く広がるとき。上の条件はそれを確かめている。
5つの条件
鉱山株を金より選ぶ理由は営業レバレッジ(コストがあまり変わらなければ、利益は価格より速く伸びる)。それが今、実際に起きているかを5つの条件で確かめる。
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鉱山株が金より大きく動いている点灯1.80倍
GDX の直近52週の週次ベータ(金が1%動いたときの GDX の動き)が1.5以上。
鉱山株を持つ理由は、金より大きく動くこと。1倍近くなら金そのもの(ETFや現物)で足りる。
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鉱山株が金に勝っている点灯200日平均から+7.8%
GDX÷金価格が、その200営業日平均を上回っている。
2011〜2015年や2020〜2024年のように、金が上がっても鉱山株が負け続ける時期がある。今の流れを確かめる。
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利ざやが広がっている点灯前年比+54%
調べた生産会社の、直近の四半期の利ざや(金の平均価格−AISC、生産量で加重)が1年前の同じ四半期より大きい。
株価は結局、1オンスあたりの利ざや×生産量で決まる。金が上がっても利ざやが広がらなければ恩恵はない。
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コストが金価格ほど上がっていない点灯AISC +19%/金 +38%
同じ会社の AISC の前年比が、同じ期間の金の平均価格の前年比より小さい。
2020〜2024年はコスト高(人件費・燃料・鉱業税)が金の上昇を食い、鉱山株が金に負けた。
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金に比べてまだ出遅れている消灯分布の64%点
GDX÷金価格が、2006年以降の分布の中央より下にある。
すでに金より大きく上がった後なら、追いつく余地は小さい。上の4つが「効いているか」、これは「まだ余地があるか」。
2006年からの鉱山株と金
GDX÷金価格(GDX の上場した2006年5月=100)は今38で、2006年以降の分布の64%点にいる。最高は2006年9月の116、最低は2016年1月の20。線が下がっている時期は、鉱山株が金に負けていた。
年ごとの金と鉱山株
金が5%以上上がった13年のうち、GDX が金を上回ったのは5年。実現レバレッジ(GDX の騰落率÷金の騰落率)の中央値は、金が上がった年で0.8倍、下がった年で2.2倍。レバレッジは下げにも効き、金が上がったのに鉱山株が下がった年もある。
数値で見る
| 年 | 金 | GDX | GDXJ | GDX÷金 |
|---|---|---|---|---|
| 2007 | +31.4% | +14.8% | — | 0.5倍 |
| 2008 | +5.8% | -26.1% | — | -4.5倍 |
| 2009 | +23.9% | +36.4% | — | 1.5倍 |
| 2010 | +29.8% | +33.0% | +55.0% | 1.1倍 |
| 2011 | +10.2% | -16.3% | -38.1% | -1.6倍 |
| 2012 | +7.0% | -9.8% | -19.9% | -1.4倍 |
| 2013 | -28.2% | -54.5% | -60.8% | 1.9倍 |
| 2014 | -1.5% | -13.0% | -22.9% | — |
| 2015 | -10.4% | -25.4% | -19.7% | 2.4倍 |
| 2016 | +8.5% | +52.5% | +64.2% | 6.2倍 |
| 2017 | +13.6% | +11.1% | +8.2% | 0.8倍 |
| 2018 | -2.1% | -9.3% | -11.5% | — |
| 2019 | +18.9% | +38.8% | +39.8% | 2.1倍 |
| 2020 | +24.7% | +23.0% | +28.3% | 0.9倍 |
| 2021 | -3.5% | -11.1% | -22.7% | — |
| 2022 | -0.1% | -10.5% | -15.0% | — |
| 2023 | +13.4% | +8.2% | +6.3% | 0.6倍 |
| 2024 | +27.5% | +9.4% | +12.8% | 0.3倍 |
| 2025 | +64.4% | +152.9% | +166.2% | 2.4倍 |
| 2026* | -3.1% | +8.3% | +6.4% | — |
鉱山株は金の何倍動くか
直近52週で、GDX は金の週ごとの動きの1.80倍、GDXJ は1.99倍動いた。
業界の利ざや
このサイトで扱う生産会社のうち、1年前の同じ四半期の AISC も出している15社の生産量で加重(ロイヤルティ会社は除く)。金は各社の四半期のCOMEX先物の日次平均。
2026年9月28日 15:53 更新・株価は2026年9月28日まで