円の実力(1964年〜)円安 57
今 62
180 円高

専門家・機関の見方

シンガポールの銀行 DBS、北欧の銀行 Nordea、みずほ銀行のエコノミスト、日本総合研究所などが円をどう見ているかを要約し、1件ずつこのサイトのデータと突き合わせた。判定は「データがどちらを向いているか」で、先の予想ではない。数字は毎朝の更新で入れ替わる。

DBS(Chang Wei Liang、2026年8月)・Nordea(Helge J. Pedersen、2026年8月)

「円は安すぎる。いずれ戻る」

DBS は、円は自社の均衡レートの推計で見て割安のまま(介入で割安さは縮んだ)とする。Nordea は、OECD の購買力平価(通貨の値打ちは物価に見合った水準に戻るという考え)とビッグマック指数で円は大きく割安とみる。

データで見ると:おおむね支持。ただし戻り方と時期は読めない

出典:FXStreet「Japanese Yen: Interventions signal valuation shift – DBS」(2026年8月12日) / FXStreet「Japanese Yen: Weak currency and cheap burgers – Nordea」(2026年8月28日)

Nordea(Helge J. Pedersen、2026年8月)・DBS(Philip Wee、2026年9月)

「日米の金利差が縮めば円高になる」

Nordea は、日銀の利上げなどで金利差が縮まらない限り円安は続くとする。DBS は、日銀が利上げしやすくなったことを円高の材料に挙げる。

データで見ると:ここ数年は当たっている。長い歴史では当たらない時期が多い

出典:FXStreet「Japanese Yen: Weak currency and cheap burgers – Nordea」(2026年8月28日) / FXStreet「Japanese Yen: Policy-regime shift backs JPY against US Dollar – DBS」(2026年9月14日)

唐鎌大輔(みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト、2024年2月)

「デジタル赤字で、円安は構造的に続く」

「米国のプラットフォーマーへの依存をやめられない以上、デジタル収支の赤字は拡大し、円安圧力となり続ける」。

データで見ると:デジタル赤字だけでは説明できない

出典:唐鎌大輔「円安長期化に悩む『仮面の黒字・債権国』日本、戻らぬ円とデジタル小作人の末路」ダイヤモンド・オンライン(2024年2月20日)

Nordea(Helge J. Pedersen、2026年8月)

「日本は黒字の国だから、円は本来強い」

日本の大きな黒字は本来、円高を支えるはずだが、金利差がそれを打ち消しているとする。反対の立場は唐鎌大輔(みずほ銀行)の「仮面の黒字」論:黒字の多くは円に戻っていない。

データで見ると:黒字の多くは円に戻っていない

出典:FXStreet「Japanese Yen: Weak currency and cheap burgers – Nordea」(2026年8月28日) / 唐鎌大輔「円安長期化に悩む『仮面の黒字・債権国』日本、戻らぬ円とデジタル小作人の末路」ダイヤモンド・オンライン(2024年2月20日)

日本総合研究所(立石宗一郎、2024年1月)

「新NISAで、個人の円売りが続く」

新NISAによる海外への投資は年0.7兆〜3.9兆円で、2027年にかけてドル円を1〜6円弱押し上げる(円安にする)と試算。

データで見ると:流れは確かにある。大きさは貿易赤字と同じくらい

出典:日本総研「新NISA、今後4年で最大対ドル6円の円安圧力に」(2024年1月19日)

市場参加者(ブルームバーグ、2026年7月1日)

「金利差と財政不安で、1ドル200円もありうる」

欧米との大きな金利差と日本の財政への不安から、1ドル=200円を最悪のシナリオとして意識し始めたトレーダーがいると報じた。

データで見ると:データでは起きにくい側。ただし前例の少ない水準

出典:ブルームバーグ「まさかの1ドル=200円、トレーダーが意識し始めた最悪の円安シナリオ」(2026年7月1日)

2026年9月29日 12:04更新・実効為替は2026年7月まで・国際収支は2026年7月まで