円の実力(1964年〜)円安 57
今 62
180 円高

自分の資産への効き方

このページの要点

  1. 円が安かった2007年6月(1ドル123円)に100万円で米国株を買うと、5年後は為替ヘッジなし65万円・あり98万円。円が最も強かった2011年10月(77円)に買うと、なし256万円・あり189万円。いつ買ったかで、ヘッジの損得が逆になった。53年の通算では、ヘッジなし年10.1%・あり年9.3%でほぼ互角。
  2. 差を分けたのは、始めたときの円の高さ。円が安いときに始めると、5年でヘッジありが年2.3%上回り、ヘッジなしが勝ったのは32%だけ。円が高いときは逆に、ヘッジなしが年3.2%上回った。
  3. ただし今のヘッジの費用は年約2.7%(日米の短期金利の差)。実際の東証のETFでは、2020年7月1日からヘッジなし+305%、あり+126%で、この数年はヘッジなしが大きく勝った。
  4. 過去の大きな円高は、3年で51%(1985年→1988年)。今の157円から120円に戻れば、外国の資産は円で24%目減りする。

円が安いときに始めると、ヘッジありが有利だった

為替ヘッジは、為替の上げ下げを消す代わりに日米の短期金利の差を払う仕組み。円安のときに外国の資産を買うと、その後の円高で目減りしやすい。過去50年で確かめると、その差ははっきり出ていた。

米国株を5年持ったときの成績(円で見た年率、平均)1973年3月からの毎月を始点に5年持った場合(582通り)。始めた月の円の実力(実質実効レート)を3つに分けた(98未満が「安い」、123以上が「高い」)。今は62。
数値で見る
為替ヘッジなし為替ヘッジあり
円が安いときに始めた8.2%10.5%
中くらい9.8%9.5%
円が高いときに始めた12.7%9.5%
資産・期間始めたときの円ヘッジなしヘッジあり差(なし−あり)なしが勝った割合通り
米国株・5年円が安いときに始めた8.2%10.5%-2.3%32%155
米国株・5年中くらい9.8%9.5%+0.3%57%213
米国株・5年円が高いときに始めた12.7%9.5%+3.2%76%214
米国株・10年円が安いときに始めた10.0%11.7%-1.7%25%124
米国株・10年中くらい10.1%10.5%-0.4%49%184
米国株・10年円が高いときに始めた9.8%7.7%+2.2%79%214
米10年債・5年円が安いときに始めた2.3%4.7%-2.4%32%155
米10年債・5年中くらい4.1%4.1%0.0%57%213
米10年債・5年円が高いときに始めた7.6%4.7%+2.9%76%214
米10年債・10年円が安いときに始めた4.5%6.3%-1.7%25%124
米10年債・10年中くらい4.5%5.0%-0.5%49%184
米10年債・10年円が高いときに始めた6.1%4.1%+2.0%79%214

53年の積み上がり

米国株に1を入れたときの、円で見た値(配当込み、対数目盛)1973年3月に1を入れると、今はヘッジなし173倍、あり115倍。ヘッジありは「米国株の成績+日米の短期金利の差」で近似した(実際のヘッジの費用や手数料は入っていない)。1980年ごろまでの日本は外国への投資に規制があり、実際にはヘッジしにくかった。
数値で見る
時点為替ヘッジなし為替ヘッジあり
1974年1月1倍1倍
1975年1月1倍1倍
1976年1月1倍1倍
1977年1月1倍1倍
1978年1月1倍1倍
1979年1月1倍1倍
1980年1月1倍1倍
1981年1月1倍2倍
1982年1月1倍2倍
1983年1月2倍2倍
1984年1月2倍2倍
1985年1月3倍2倍
1986年1月3倍3倍
1987年1月3倍4倍
1988年1月2倍4倍
1989年1月2倍4倍
1990年1月3倍5倍
1991年1月3倍5倍
1992年1月4倍6倍
1993年1月4倍7倍
1994年1月4倍8倍
1995年1月4倍8倍
1996年1月5倍11倍
1997年1月8倍13倍
1998年1月11倍16倍
1999年1月12倍20倍
2000年1月13倍21倍
2001年1月14倍20倍
2002年1月13倍16倍
2003年1月9倍12倍
2004年1月11倍16倍
2005年1月11倍17倍
2006年1月14倍18倍
2007年1月17倍20倍
2008年1月15倍18倍
2009年1月8倍11倍
2010年1月10倍15倍
2011年1月11倍18倍
2012年1月11倍19倍
2013年1月15倍22倍
2014年1月21倍27倍
2015年1月27倍31倍
2016年1月27倍31倍
2017年1月32倍37倍
2018年1月39倍46倍
2019年1月37倍44倍
2020年1月45倍52倍
2021年1月50倍61倍
2022年1月69倍75倍
2023年1月72倍67倍
2024年1月97倍77倍
2025年1月131倍93倍
2026年1月153倍105倍
2026年8月173倍115倍

ヘッジの費用

為替ヘッジの費用のめやす:米国の3か月の金利 − 日本の翌日物の金利プラスなら、ヘッジをすると毎年これだけ成績から差し引かれる。
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時点ヘッジの費用(年率)
1986年1月0.0%
1987年1月1.1%
1988年1月2.1%
1989年1月4.2%
1990年1月1.1%
1991年1月-1.8%
1992年1月-1.7%
1993年1月-0.9%
1994年1月0.7%
1995年1月3.5%
1996年1月4.5%
1997年1月4.5%
1998年1月4.6%
1999年1月4.1%
2000年1月5.3%
2001年1月4.9%
2002年1月1.6%
2003年1月1.2%
2004年1月0.9%
2005年1月2.3%
2006年1月4.2%
2007年1月4.7%
2008年1月2.2%
2009年1月0.0%
2010年1月0.0%
2011年1月0.1%
2012年1月-0.1%
2013年1月0.0%
2014年1月0.0%
2015年1月0.0%
2016年1月0.2%
2017年1月0.6%
2018年1月1.4%
2019年1月2.4%
2020年1月1.6%
2021年1月0.1%
2022年1月0.2%
2023年1月4.6%
2024年1月5.2%
2025年1月3.9%
2026年1月2.8%
2026年8月2.7%
東証の S&P500 ETF:ヘッジなし(1655)とあり(2563)、2020年7月1日=100配当込みの調整後の値(Yahoo Finance)。2021年からの円安と、ヘッジの費用の上昇が重なった。
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時点ヘッジなしヘッジあり
2020年7月1日100100
2020年8月6日105108
2020年9月10日109110
2020年10月19日112114
2020年11月24日114117
2020年12月28日117121
2021年2月3日122125
2021年3月11日130128
2021年4月14日138135
2021年5月24日138136
2021年6月25日145140
2021年8月2日148145
2021年9月6日152149
2021年10月12日150143
2021年11月16日164154
2021年12月21日161152
2022年1月27日151141
2022年3月8日153144
2022年4月12日176152
2022年5月20日160135
2022年6月23日163128
2022年7月28日174137
2022年9月1日176134
2022年10月7日174126
2022年11月14日178134
2022年12月19日169130
2023年1月25日168134
2023年3月1日175133
2023年4月5日174137
2023年5月12日180137
2023年6月15日200145
2023年7月20日206150
2023年8月24日211147
2023年9月28日208140
2023年11月2日208138
2023年12月8日215148
2024年1月17日229152
2024年2月21日244159
2024年3月28日260167
2024年5月2日258160
2024年6月7日274170
2024年7月11日299178
2024年8月16日272174
2024年9月20日268178
2024年10月28日295182
2024年12月2日299186
2025年1月9日309182
2025年2月14日309188
2025年3月24日283174
2025年4月25日262168
2025年6月3日281180
2025年7月7日301190
2025年8月12日315194
2025年9月16日324200
2025年10月22日341203
2025年11月28日357205
2026年1月6日361208
2026年2月10日361208
2026年3月18日359202
2026年4月22日378211
2026年6月1日406226
2026年7月3日406222
2026年8月7日410228
2026年9月11日394225
2026年9月29日406226

円高に振れたときの目減り

今のドル円から円高に振れたときに、外国の資産が円でどれだけ目減りするか。下の表は、1973年からの大きな円高を3年の下がり方の大きい順に並べたもの(重なる時期は1つにまとめた)。

ドル円が外国の資産の円での値
140円-11%
130円-17%
120円-24%
100円-36%

今のドル円 157.36円(2026年9月29日)からの変化。資産そのもののドルでの値動きは入れていない。

時期ドル円3年の変化
1985年3月→1988年3月258 → 127-51%
1975年10月→1978年10月302 → 184-39%
1992年4月→1995年4月134 → 84-37%
2008年8月→2011年8月109 → 77-30%
2005年12月→2008年12月118 → 91-23%

日本から使える手段

手段為替と金利の効き方
外国の株・債券(為替ヘッジなし)円安で得をし、円高で損をする。今の値段は円が歴史的に安い位置で買うことになる。
為替ヘッジ付きの投資信託・ETF為替の上げ下げをほぼ消す代わりに、日米の短期金利の差(今は下の「ヘッジの費用」)を毎年払う。東証にも同じ指数のヘッジあり・なしの組がある(例:iシェアーズ S&P500 米国株ETF の 1655 と、為替ヘッジありの 2563)。
個人向け国債(変動10年)利息が半年ごとに見直される(基準は10年国債の利回り×0.66)。日本の金利が上がると利息も上がる。円のままなので為替の影響はない。
円の預金為替の影響はないが、物価が預金の利息より速く上がれば、買えるものは減っていく。
金(ゴールド)円で買う金は、ドル建ての金の値段と為替の両方で動く。金の前提は別のサイトで点検している。

個人向け国債の仕組みは財務省 個人向け国債。金の前提は金の前提ウォッチで点検している。特定の商品を勧めるものではない。

2026年9月29日 12:04更新・実効為替は2026年7月まで・国際収支は2026年7月まで